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2019/01/07

活動報告

第2回「これからの生き方を考える会」開催レポート

株式会社スタッフロールは2018年4月より「これからの生き方を考える会」をスタートさせました。多様なバックグラウンドを持つ方々とのつながりの中から、これからの時代を生きるひとりひとりの新しい在り方を模索していきます。
今回は第2回のレポートをお届けします。

第1回テーマ「これからのコミュニティの在り方について」前編・後編
レポート前編レポート後編

第2回テーマ「豊かさの得られるコミュニティとは?」

第2回は2018年6月下旬に行われました。話題提供者は、第1回に続いてスタッフロールのウェブサイトを制作していただいた合同会社WEBLIC代表の坂本 乾さんです。

参加者は9名。スタッフロールのスタッフをはじめ、ファイナンシャルプランナー、デザイナー、経営者、障害のある当事者とその家族などが集まりました。自由な発想とアイディアを大切にするため、今回もフリーセッションで進みます。

つながることと、つながりを断つこと。コミュニティには両方の側面がある。

テーマに沿った最近の関心事として、はじめに参加者の一人から「友人が音信不通になった」との話題がありました。
「友人は自宅療養中だったのですが、ある日を境に電話もメールも繋がらなくなって。家も知らないし、仕事も少し前に辞めている。連絡手段が断たれたことで、相手のことをちゃんと知らなかった事に気づきました。友人は繋がっていたいくつものコミュニティから徐々に切り離されていって、孤立してしまったように感じます。とにかく安否が心配です。」

福祉サービスの利用者であれば、さまざまな立場の支援者(他者)が関わり、ご本人や家族に対して状態を把握しようと務めます。しかし、もともと健康だった人ほど、病気を患ったり仕事を辞めるなどして所属していた場から離れた途端、気づいたら孤立していたという傾向にあります。健康な状態と、病気や障害によって孤立する状態の両極ではなく、その間をつなぐ「中間的なコミュニティ」はあるのでしょうか?
話題は「つながりの強度」に移っていきます。

「みんなと関わりを持ちたい一方で、関わりを断ちたくなることもあるよね。」
「距離が近い人ほど、知られたくないこともある!」
「全く知らない人に相談した方が本音を言えたりするよね。」
「居心地のいいコミュニティには“濃い関係”を求めていない。」
「自分は、できるだけ知らない人と繋がろうとしているかも。」

働いて仕事をしている今よりも、10代の学校生活がしんどかったという参加者さん。
「学校生活は類友、同じレベルの人同士が集まって、異端児だと輪に入れない。しかも子どもは家と学校以外の選択肢を選びにくい。自分で居場所を選べなかったことも辛かった。」

家族、学校、勤務先、町内会や趣味の集まりやボランティア活動…関係の種類はさまざまありますが、そのつながりの強さ≒所属への強制力と言えるかもしれません。役割による責任やルールが厳格になればなるほど、自分の意思や主体性からは遠ざかるコミュニティといえそうです。

心地よいコミュニティのポイントは《弱いつながり》かもしれない…?
前半はこのようなキーワードが出てきました。

「ただそこに居るだけでいい」というコミュニティは成立する?

ここからは、テーマ「豊かさを得られるコミュニティ」に沿って、参加者が気になっている取り組みを挙げていきました。

顔の見える関係・コミュニティだけではなく、「株式会社ウチらめっちゃ細かいんで」のようなオンライン上でのつながりや、「ROCKET」など既存の仕組みに馴染みにくい方のためのコミュニティが挙がりました。
事例を挙げた参加者さんは、「コミュニケーション能力の視点で見ると、ひきこもりの方は針のようにそびえたっているように見える。でも実は、そびえたっている人を活かす社会の才能がなさすぎると思うんです。」

また、支援者でもある参加者さんによると「発達障害や精神疾患の方に“友達の作り方を教えて欲しい”とよく相談を受けます。人間関係って、この人と関わりたいと思って話したり、遊んでいるうちに仲が深まる。友達は作ろうと思って作るものではなく、友達に“なっていくもの”と伝えたことがあります。」

そこで別の参加者さんから挙がったのが「音楽フェス」。その方にとって、豊かさを得られるコミュニティとは、音楽フェスのつながりと仲間だそうです。
「30歳以上のフェス好き集まれ、みたいな感じでゆるやかに集まったコミュニティで、もう10年来の関わりがあります。フェスが“待ち合わせ場所”になっていて、毎年ここに行けば会える、そんな感覚。シンプルに好き・楽しいでつながるコミュニティだと思います。」

人と関わる中においては、他者との比較によって自分の評価や価値、能力の優劣をつい考えてしまいがちです。《ただそこに居るだけでいい》というコミュニティは成立するのでしょうか?

コミュニティが「自分の豊かさ」につながっているかどうか。豊かさって何だろう?

できあがっているコミュニティに参加することが苦手、そもそもコミュニティの情報自体を探すことが苦手との声も挙がりました。
現在も人付き合いが苦手だという参加者さんは、大人になってから身につけたコツがあると話します。「それまでは、誘われてもどこか相手を選別している自分がいた。どん底だった時に転機があって、誘いを断らずにまず行ってみようと何でも参加するようにしたら、少しずつ人付き合いがうまくいくようになった。」
大人になって視野が広がると、「つながりのチャンネル」をいくつも持てるようになった、とのこと。「本来の性格的には、いろんなコミュニティを行き来したい。所属している安心感を得られるし、自分の存在を認められるところに行きたい気持ちがある。」

コミュニティへの所属感とその中での存在の承認、両方の点での一例として長崎県松浦市にある青島が挙がりました。島の人口は200人弱。島の存続と1000年前から続く伝統漁の継承などのため、2016年に島ごと一般社団法人化して、島民全員が社員となっています。

一方で、日常的に国内外を行き来する参加者のお二人からは、「東京に漂う負のオーラがすごい」と聞きました。「東京には長居したくない。泊まらずにできるだけ帰る。」と言っていたことが印象的でした。「人が多くなればなる場ほど、自分の存在価値を考える。自分がいらないかもって感じちゃうんじゃないかな。」

テーマ「豊かさを得られるコミュニティ」についてのキーワード

所属感や存在を認められる手応えがあること。大きなコミュニティではなく「小さなコミュニティ」にヒントが隠れていそうです。

さらに面白くなりそうなところで、時間がきてしまいました。
第2回のレポートはここまで!

最後に、話題提供者・進行役の坂本さんに今回のセッションをまとめていただきました。
「コミュニティはもともと生存の手段でもあり、自分と違う人間を分けるための武器だったと思う。コミュニティ自体は嫌なものじゃないことを伝えられる、“いい感じのコミュニティ研究”をできるといいかも。日本には国境がないから難しいかもしれないけれど、今後、《日本人に合うコミュニティ》を考えていけるといいよね。」

第3回のテーマは「コミュニティとお金の関係」です。
次回のレポートもどうぞお楽しみに!
(text:エスラウンジ 松永結実)

今回の対話から生まれた疑問

  • 関わりを持つこと⇔関わりを断ちたくなること
  • コミュニティが自分の豊かさにつながっているかどうか?「豊かさ」ってなんだろう?
  • 日本人に合うコミュニティとは?

テーマを読み解くキーワード

豊かさ,つながりの強度,弱いつながり,自然発生的コミュニティ,強制的コミュニティ,友達のつくり方,待ち合わせの場,音楽フェス,所属感,存在の承認,東京と地方,一般社団法人青島◯(長崎県松浦市),伝承

これからの生き方について共に考えてくれる方、募集中!
「最近の悩みを話したい!」
「こんな地域になったらいいな!」
「この社会課題をなんとかしたい!」
様々な想いを持った方のご連絡をお待ちしています。

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主催:株式会社スタッフロール
会場:ビューズ@名駅 http://view-s.jp/
愛知県名古屋市西区名駅二丁目25番21号ベルウッド名駅1F
問い合わせ先:052-462-1608

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